時短勤務だと保育園に入れない?よくある質問と保活のポイント

2024.09.27 2024.11.14

育休明けに職場復帰をする場合、子どもの保育園内定が決まっていることが前提になります。保育園に落ちた・保育園が見つからないという声も多く、フルタイムで職場復帰ではなく時短勤務でも保育園に入園できる?と気になりますよね。

保育園に入園できないと、職場復帰をすることができない場合は、退職しなくてはならないの?と不安にもなるでしょう。時短勤務で職場復帰を予定しているワーママの保活ポイントをご紹介いたします。

時短勤務でも保育園に入園は可能

保育園は、厚生労働省が管轄しており、0歳から利用できる児童福祉施設です。子どもが保育園に子入園するためには、こども家庭庁が発表している保育の必要性という条件のうち、いずれかをを満たしていることが必要になります。時短勤務でも、就労に該当するため保育園に入園することは、原則可能です。

保育の必要性の条件

  • 就労(フルタイムのほか、パートタイム・夜間・居宅内の労働など)
  • 妊娠・出産
  • 保護者の疾病・障害
  • 同居又は長期入院等している親族の介護・看護
  • 災害復旧
  • 求職活動(起業準備を含む)
  • 就学(職業訓練校における職業訓練を含む)
  • 虐待やDVのおそれがあること
  • 育児休業取得中に、すでに保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること
  • その他、上記に類する状態として市町村が認める場合

保育園の入園審査において、審査指数が高いほど保育園の入園優先順位は高い傾向になりますが、両親がフルタイムで仕事をしていても、保育園に入園できるとは限りません。また同居している祖父母がいる場合は、減点対象となることもあります。同居の祖父母が働いている場合は、就労証明書を提出する、仕事はしていないが健康上の理由等があり、ワーママが仕事に行っている間、孫の世話ができない場合は、医師の診断書を提出することで、減点が少なくなるケースもあるようです。(※詳細は、お住いの自治体にお問い合わせください)


時短勤務で保育園の入園審査の注意点

時短勤務で仕事復帰を予定している場合の保育園の入園審査に関する注意点を事前に確認しておきましょう。

最低就労時間数をクリアしないと申込めない

住んでいる市区町村によって、就労時間の最低時間数が定められており、最低就労時間を超えていないと、保育の必要性を満たさないとし、保育園入園審査の申込みができない、申し込んでも審査に落ちてしまうことがあります。しかしこの最低就労時間数は、雇用契約書での就労時間になっています。子どもやママの体調不良で早退や欠勤をし、就労時間が満たせない場合でも問題はないとされています。(※詳細・正確な情報は、各自治体に直接お問い合わせください。)

    千代田区
    週3日以上かつ1日4時間以上
    中央区
    月48時間以上(復職予定を含む)
    港区
    月48時間以上が常態
    新宿区
    月48時間以上が常態
    文京区
    週3日(月12日以上)日中4時間以上6時間未満の就労を常態
    台東区
    月48時間以上
    墨田区
    月48時間以上
    江東区
    1日4時間以上かつ月12日以上
    品川区
    月12日かつ1日あたり4時間以上の就労を目安として常態
    目黒区
    月48時間以上
    大田区
    1か月に48時間(目安として週3日かつ1日4時間)以上の就労を常態
    世田谷区
    月48時間以上の就労
    渋谷区
    月48時間以上就労
    中野区
    月48時間以上が常態
    杉並区
    48時間以上が常態
    豊島区
    月12日以上かつ月48時間以上72時間未満の就労を常態
    北区
    月48時間以上
    荒川区
    月12日以上かつ1日4時間以上
    板橋区
    月48時間以上の就労を常態(月16日かつ日中3時間、月12日かつ日中4時間等)
    練馬区
    月12日以上15日以下の就労かつ4時間以上5時間未満を常態
    足立区
    月48時間以上
    葛飾区
    月48時間以上状態(目安として週3日かつ日中4時間)
    江戸川区
    通勤・休憩時間を除き、月48時間以上
    ※育児休業・出産休暇が終了し、復職するときも含む

就労時間に応じて子どもの保育時間が異なる

子どもの保育を必要とする理由や保護者の状況に応じて認定された保育時間があります。保育時間は、保育標準時間保育短時間の2種類です。

    保育標準時間
    保育標準時間認定=最長11時間
    ワーママがフルタイム就労を想定した保育園の利用時間
    保育短時間
    保育短時間認定=最長8時間
    ワーママが時短勤務やパートタイム就労を想定した保育園の利用時間

ワーママがフルタイム勤務ではなく時短勤務でも保育園に申し込むことは可能ですが、入園審査を通過したからといって、長時間保育園で預かってもらえるわけではありません。原則、就労によって子どもの養育が困難な時間数を保育園で預かってもらうということになります。保育標準時間・保育短時間の認定は、市区町村によって基準が異なるので、事前にしっかりと確認することをおすすめします。

入園は時短勤務よりフルタイム勤務が優先される?

住んでいる市区町村により、子どもの数も、保育園に入園を希望している数も開きがあります。保育園の入園は、保育園へ応募した後、入園審査が行われ、保育園の入園がどのくらい必要かを点数で決めます。

点数は、保護者の状況を点数化した基準指数、世帯の状況に応じた家庭環境により 加点・原点をする調整指数で決まります。ワーママの場合は、時短勤務より就労時間数が長いフルタイム勤務が点数が高くなり優先されます。

    基準指数が高くなるケース
  • 保育短時間認定=最長8時間
  • 入院中・重度の疾患等で子どもの養育が困難
  • 障害の等級が高い
  • フルタイム勤務
    調整指数が加点されるポイント
  • 保育短時間認定=最長8時間
  • 生活保護受給世帯
  • 両親が不在の世帯
  • ひとり親世帯
  • 申請をする子どもに障害がある
  • 就労中で認可外保育園やベビーシッター等の利用実績がある
  • 保育園に在園中の兄姉がいる
    調整指数が減点されるポイント
  • 同居している親族がいて子どもの面倒を見れる
  • 自営業で子どもを見ながら就労している

保育園の入園審査については、市区町村により点数が異なりますが、ワーママが自分で自治体のホームページで点数をチェックすることができます。自治体によっては、過去の入園審査のデータを公開している場合もあるので、ぜひ参考にしてみてください。また、保活を始める際に入園基準点数を含め、不明な点があれば市区町村の担当窓口に問い合わせることもおすすめします。

時短勤務に関する保育園のよくある質問

保育園に入園するにあたって、フルタイム勤務・時短勤務に関するよくある質問をご紹介します。詳細は、お住いの市区町村にお問い合わせください。

ワーママが時短勤務だと保育園の入園審査で不利?

就労時間によって、保育園の入園審査点数が変わる市区町村もありますし、就労時間数だけで判断していない市区町村もあります。ただし、1点の差で入園できる・入園できないと厳しい結果になることもあるので、市区町村の保育園の担当窓口に問い合わせることをおすすめします。

フルタイム勤務で入園後に時短勤務はばれる?

結論からお伝えすると、ばれます。時短勤務より、フルタイム勤務のワーママの家庭が入園審査で優先されるなら、フルタイム勤務で入園審査を申請し、入園が内定してから時短勤務にすればいいと思う人もいるかも知れませんが、ばれます。
保育園の多くが、復職証明書の提出を必須としており、入園審査に申請した内容と異なる場合、不正と判断されることもあります。その場合、保育園の入園が取消になってしまうことも。

フルタイム勤務で保育園の入園審査を申請した場合、職場復帰後数か月は、フルタイム勤務のままでいることが必要となります。ただし、会社によっては、育休明けからフルタイムで職場復帰をしたのに、今度は時短勤務を希望するのか?と、古い考えで難色を示されることもあるでしょう。

3歳未満の子どもを養育する場合、労働者が時短勤務を申請すれば、時短勤務は可能ですが、風当たりが強くなることや、職場の空気が悪化することを避けフルタイム勤務を続けるしかないと悩んでいるワーママもいます。その場合は、子どもが保育園に慣れて生活リズムが整ってから、入社後すぐに時短勤務が可能な企業に転職をするのもおすすめです。



時短勤務で入園後にフルタイム勤務できる?

フルタイム勤務から時短勤務に変更するよりもハードルは低く、職場でも歓迎されるかもしれません。しかし、問題なのは、保育園でフルタイムの勤務時間+通勤時間のお迎え時間まで預かってもらえるからです。保育園によっては、先生の数がギリギリだったり、延長保育の園児の人数が定員に達している場合もありますので、保育園の状況を先に確認するといいでしょう。

キャリアアップや収入アップを目的に、時短勤務からフルタイム勤務への変更を希望しているワーママの場合、通勤時間のない在宅勤務(リモートワーク)を導入している企業への転職もおすすめです。通勤時間がないので、送迎がしやすいのももちろんですが、通勤として使っていた時間に家事を進めることができたり、急な子どもの体調不良によるお迎えも助かりますよね。

時短勤務と同じ就労時間数でもパートは不利?

保育園に子どもを預けて仕事をしたいワーママの雇用形態は、正社員・派遣社員・パートなどさまざまです。フルタイム勤務のワーママが就労時間数の長さから点数が高くなるケースはありますが、正社員で時短勤務で6時間働くのと、パートで6時間働く場合では、雇用形態で保育園の入園審査に影響がある市区町村はないことがほとんどでしょう。

子どもが小さいうちは、融通が利きやすいパートで仕事をしたいと考ええている人もいますが、キャリアアップや年収などを考えると、同じ就労時間数でも、正社員として時短勤務をした方が、将来的な安定に繋がるでしょう。


時短勤務ワーママの保活4つの重要ポイント

ワーママが時短勤務の場合、フルタイムで勤務をしているワーママの方が、勤務時間の長さから有利になることもあります。入園審査の基準は市区町村によって差があるので事前に情報収集をしっかり行いましょう。

保育園ごとの空状況や過去の倍率を調べる

リーフレットなど保育園の案内には、住んでいるエリアの保育園が掲載されています。自宅や最寄り駅からのアクセスの良さ、保育園の設備など大まかな情報を得ることができます。

入園を希望する保育園は複数候補を上げておきましょう。その理由は、入園審査だけでなく、保育園のクラスに空きがなければ園児の募集すら行われないからです。

認可保育園は市区町村の役所が管轄しているため、詳しい情報を得るには、役所に問い合わせるのがよいでしょう。保育課、子ども保育課など、呼び名は異なりますが、保育園の入園について相談をしたいと伝えれば、担当部署を教えてくれます。入園審査の情報は、認可保育園ではなく市区町村で行うため、役所に問い合わせしましょう。

役所で聞きたいポイントは、保育園ごとの過去の応募数、子どもの年齢ごとの倍率、入園が決まった人の申請条件などです。質問の方法としては、今育休中で子どもが〇歳で、〇月に職場復帰予定です。○○保育園(複数可)の入園を希望しているのですが、時短勤務の場合に点数で不利になるのか、空き状況や、去年の応募人数や倍率を参考までに教えて欲しいと伝えると分かりやすいでしょう。

子供支援センター等でも情報収集

育休中に、子育て支援センターや児童館に通うママも多くいます。子育ての相談ができたり、子どもも月齢の近いこと触れ合うことができたり、ママ友ができやすいなど、育児中のママの強い味方です。地域のママ友からの保育園情報を得ることもあるでしょう。

また、子育てに関することだけでなく、保育園についてに詳しい子育て支援センターの職員も在籍していることもあります。保育園について相談してみるのもおすすめです。

保育園を見学し雰囲気を掴む

園児の募集をしている、自宅から近く送迎しやすいというだけで、保育園を得選ぶのはおすすめしません。認可保育園ごとに方針や円の設備もさまざまですし、保育園の先生によっても円の雰囲気は変わります。

育休の間に、なるべく多くの保育園を見学するといいでしょう。保育園に預けている間の園生活の様子だけではなく、送迎の時間に合わせて子どもと散歩しながら見学するのがおすすめです。

お迎えに来る園児のママの時間によって、フルタイム勤務が多いか、時短勤務のワーママが多いか雰囲気をつかめるでしょう。16~17時頃にお迎えに来るワーママは、時短勤務をしている可能性がありますし、18時頃のお迎えが多ければフルタイム勤務をしているワーママが多いかも知れません。

万が一に備えて育休延長について確認しておく

保育園に入れず、どうしたらいいのか慌ててしまうママもいますが、保育園が見つからない、入園できなっかなどのやむを得ない事情がある場合には、育休を半年ずつ延長し、最長で子どもが2歳を迎えるまで取得できることが、育児介護休業法により認められています。

育休を1歳以降に延長した場合でも、育児給付金が継続して支給されるため経済的なダメージは避けられます。保育園の入園は0歳児クラスへの応募者が多く、2歳・3歳クラスの募集の方が園児の空にゆとりがあるエリアも多いようです。保活の万が一に備えて、会社の規定などをあらかじめ確認しておくと安心ですね。


ワーママが時短勤務で保育園に入れない場合は?

事前の情報収集をしていても、保育園の募集人数と応募者数によっては、保育園に入園できないこともあります。万が一、保育園に入園できなかった場合の対処法も知り、対策を考えておきましょう。

育休を延長し入園のタイミングを待つ

介護育児休業法では、育休は原則子どもが1歳になるまでとしていますが、保育園に入園できなかった場合は、子どもが1歳6か月まで(再延長で2歳)延長することができます。育休が延長できたから2歳になってから保活をするのではなく、1歳半~2歳までに保育園に入園できるようにしましょう。

早期職場復帰を目指すなら認可外保育園も

早期に職場復帰を目指しているワーママにとって、保育園に入れないという事態は避けたいですよね。そこで、認可保育園には入園の申請をしつつ、認可外保育園のリサーチもしておくのもおすすめです。認可外保育園は、早朝預かりや延長保育に対応していたり、英会話やリトミックなど保育園の教育プログラムの多さが魅力です。

認可保育園に入れなかった場合は、認可外保育園に入園し、認可保育園に空きが出たら転園するという方法も。また、認可保育園の入園審査時に、認可外保育園に一定期間在園している場合、点数が加算される市区町村もあります。

保育ママ制度を活用する

保育ママ(家庭保育者)とは、保育園とは違い、家庭的な環境で子どもを預かってくれる制度です。保育園の入園待機している3歳未満の子どもが対象です。

1人の保育ママが預かれる子どもの人数は最大で3人までとなっています。他の子どもと兄弟の様に過ごせるとして人気のある地域型保育事業の一つですが、保育園と比較して集団での関わりが少ない、お弁当を持参する、保育ママの体調などにより休園になってしますこともありますが、保育ママ制度が実施されているエリアであれば、情報収集をしておいてもいいでしょう。

ワーママの正社員時短転職をmamacharmキャリアがサポート

住んでいる市区町村により保活状況は異なりますが、時短勤務より、フルタイム勤務の方が入園審査で有利となるケースもあります。保活のためにフルタイムで職場復帰をし、子育てと仕事の両立に疲れ切っているワーママもいます。

また、子どもが3歳を迎えると時短勤務ができない企業がほとんどな為、半強制的にフルタイム勤務となり、これ以上、正社員で仕事を続けるのは無理、退職するしかないと考えるかも知れません。

将来を考えパートより、正社員で仕事を続けたいが、転職しても1年間時短勤務ができないなら、転職をする意味がないと感じているワーママは、ぜひmamacharmが運営しているmamacharmキャリア(ママチャームキャリア)にご相談ください。mamacharmキャリアは、働くママを応援するワーママに特化した転職エージェントです。

正社員雇用で転職後から時短勤務できる求人、子どもが3歳以降も時短勤務可能な求人をご紹介いたします。またフルタイムで働きたいが、保育園の送迎が難しいと悩んでいるワーママのライフワークバランスが計りやすい、在宅勤務(リモートワーク)・フレックス制を導入している企業の求人も。

保育園の入園が決まったら、自分の働き方や生き方を見つめ直してみませんか?mamacharmキャリアのキャリアコンサルタントが、あなたのキャリアを活かした、子育てに理解があり、ワーママが働きやすい企業をご紹介いたします。

育休明けの職場復帰に不安を抱えている、今の会社で時短勤務が続けられない、キャリアアップも子どもとの時間も諦めたくないワーママからのご相談を多数いただいています。お気軽にご相談ください。ワーママ特化型の転職エージェントmamacharmキャリアが、悩めるママをサポートいたします。