1歳になったら卒乳する?短期間で失敗しない卒乳の方法はある?
2022.11.13 2024.02.27
授乳中の愛らしい表情はまるで天使!ですが、離乳食も進み上下の歯も生えてきたことから1歳の誕生日のタイミングで卒乳を考えているママも多いでしょう。
1歳になったら卒乳しなくてはいけないの?卒乳のタイミングはいつ?と疑問のママ、復職のタイミングで卒乳したいけど短期間で卒乳できる?卒乳は大変って聞くけれど、どうしたらいい?と気になるママの卒乳問題のお役に立ちたい!短期間で失敗しない卒乳の方法についてご紹介します。
卒乳とは?断乳と何が違うの?
卒乳と似た断乳という言葉をよく耳にしますが、卒乳と断乳では意味が大きく異なります。卒乳の卒は卒業と同じ卒ですので、母乳を卒業することを意味していて、赤ちゃん自らがおっぱいから離れていくことを卒乳といいます。
卒乳と似た断乳は、ママや医師の判断などにより授乳をやめることを意味して、赤ちゃんの意思とは関係はありません。卒乳の時期は、赤ちゃんの離乳食が進んでいる、卒乳しても栄養が摂れている、精神的に安定している等の卒乳の目安がありますが、断乳には、目安となる時期やタイミングはなく、断乳を判断します。
どんな時に断乳するの?
母乳を赤ちゃんにあげているママ悩みのひとつに、ママが体調を崩した際に薬を服用することで、母乳を通し授乳することで赤ちゃんに影響があるのかという心配もあります。風邪をひいてしまい風邪薬を飲みたいけれど、体調不良を我慢して授乳を続けたというママも多いでしょう。
授乳中のママが体調を崩した際に医療機関を受診し授乳中であることを伝えましょう。体調によっては、母乳への影響が小さい薬を処方してもらえる、薬を服用した後の授乳まで一定の時間を空けること、一度搾乳してから授乳をするなど、薬に合わせた対処方法を教えてくれるので、ママの体調が優れない場合は、医療機関を受診することをおすすめします。
一時的な薬の服用ではなく、継続的にママが薬を服用する場合には、断乳が必要になります。また、おっぱいトラブルの化膿性乳腺炎により断乳を医師が判断するケースもあります。
赤ちゃんの状態で断乳を決める理由としては、1歳を過ぎても母乳がメインで離乳食が進まない、夜泣きがひどくママの夜間の授乳が過度の疲労がある場合等です。
母乳は欲しがるだけあげていいの?いつまで?
新生児の頃から欲しがるだけ母乳をあげていましたが、腰が据わり離乳食が進んでくると、いつまで母乳を欲しがるだけあげていいのか?疑問に思いますよね。
白湯や薄めた麦茶が飲めるようになり、母乳以外から水分を摂取できるようになり、離乳食が始まると授乳の回数が自然と減る赤ちゃんもいますが離乳食から栄養を全て摂取することはできませんので、8ヶ月頃までは赤ちゃんが欲しがるだけ母乳をあげましょう。
赤ちゃんの離乳食が、離乳食後期のカミカミ期といわれている(生後9ヶ月以降)を目安としている一日3回の離乳食に進むころには、授乳より離乳食をメインにして離乳食を食べた後に母乳をあげるようにしましょう。
ミルクは何歳で卒業するの?
ミルクで授乳しているママにも卒ミルクの時期は卒乳と同じく大きな疑問でしょう。ミルクも母乳と同じタイミングと流れで卒乳になります。
離乳食が一日2回ならミルクは一日5回、離乳食が一日3回に進んだらミルクは一日2回と離乳食の進み具合に合わせてミルクの回数を減らしていき、1歳前にミルクを卒業しているケースが多いようです。
ミルクを卒業した後に、フォローアップミルクを食後に飲ませているママもいます。
フォローアップミルクは、離乳食だけで摂取できない栄養を補うためのものなので、ミルクを卒業したからといって、必ず飲ませる必要はありません。
1歳で卒乳をしなくてもよい!理由は人それぞれ
赤ちゃんの卒乳は、赤ちゃんの性格や離乳食の進み具合に大きく左右されます。離乳食が3回になり、食べられる食材や味のレパートリーが増えていき食べることに興味を持ち母乳を自然と飲まなくなり卒乳する赤ちゃんもいれば、2歳になり食事もしっかり摂れるようになっても母乳を欲しがるケースも決して少なくありません。
卒乳は無理にするのではなく、自然と赤ちゃんがおっぱいから離れて卒業するのが理想です。おっぱいを飲むという行為は、赤ちゃんにとってはお腹を満たすことだけではなくママとの繋がりを強く感じる大切な時間です。
赤ちゃんに少しずつ自立心が芽生えておっぱいから離れ自然と卒乳するまで、発育に問題がなければ卒乳を待ってもよいのです。2歳、3歳を過ぎても本人がおっぱいから離れるまでは、授乳を続けるという考えをお持ちのママもいます。
授乳は赤ちゃんの心を安心で満たし、ママも幸せを感じる時間ですが、授乳期間が長ければ長いほどママが負担に感じることもあります。授乳期間中のママは、薬の服用ができない、赤ちゃんのおっぱいを吸う力は強いので乳首が切れて痛い、歯が生えてきて乳首を噛まれて痛い、睡眠不足で辛い等、授乳によるママへの負担を減らすために卒乳をしたいという理由で卒乳を決めるママも多くいます。
妊娠出産で育休を取得しているママなら、仕事復帰前に卒乳をして保育園で過ごしやすくさせてあげたい、下の子を考えている家庭なら、そろそろもう一人妊娠したい、授乳中に妊娠したから卒乳したいという理由もあるでしょう。
卒乳をする理由は、ママや家庭の状況によっても異なりますので、1歳になったから卒乳する、2歳で授乳していてはいけないということはありません。
卒乳の時期は?卒乳に適したタイミングを知りたい!
卒乳のタイミングは一人ひとり違いますが、それでもいつ卒乳するのが適しているのか、大まかな目安を知りたいですよね。卒乳に適した時期を事前にチェックして、赤ちゃんとママに一番よいと思えるタイミングで卒乳ができるとベストでしょう。
1歳~1歳半すくすく発育している
1歳を過ぎると、離乳食から幼児食へ移行します。薄味や固さ、消化に気を付けなくてはなりませんが、1歳頃には歯も上の歯4本、下の歯4本が生えて、一歳半頃には奥歯も生えてくるので、ますます食べることに興味を持ち始めます。
ハイハイから歩けるようになり、体を動かすことが増えるとお腹が空くので、食べることが進みます。また、卒乳する際におっぱいから興味を逸らすために外遊びができるのも大きなメリットです。
おっぱいが大好きで食べる量が少ない
どんなにママが手の込んだ離乳食や幼児食を作っても、食べない赤ちゃんもいます。食べることよりもおっぱいが大好きで、母乳でお腹を満たし離乳食が進まないのも卒乳を考えるタイミングです。
卒乳をしたら翌日からよく食べた!今までの離乳食の苦労は何だったのかと驚くママもいます。
ママが職場を復帰する
赤ちゃんが1歳前後で育休から職場復帰をするママも増えてきています。家事、育児だけでも大変ですが、保育園に預けるとなると送迎、昼間の授乳はどうするのか、搾乳した母乳を冷凍して持たせるのも大変ですし、仕事の疲れを軽減させるためにも夜はぐっすり寝たいですよね。
ママが職場復帰をする前に卒乳をし生活リズムを整えたいと考えると、卒乳をするきっかけになります。
次の妊娠を考える
そろそろもう一人欲しい、不妊治療を受けている等、次の妊娠を考えている場合も卒乳の時期です。妊娠するためには排卵が必要ですが、授乳中は下垂体からプロラクチンというホルモン物質が排出され排卵が起こりにくくなります。
夜泣きが大変
夜泣きは本当に大変ですよね。夜泣きをすると泣くたびにママも起きて、赤ちゃんをあやし授乳の回数も夜泣きに比例して増えます。
産後だけでなく、妊娠すると悪阻で苦しみ、胃が上がってきて横になって熟睡し辛い、後期になると腰も背中も痛いし、熟睡したことが遥か昔のように感じてしまいますよね。夜泣きがひどい場合は、卒乳を検討してもよいでしょう。
卒乳というと、赤ちゃんの断末魔のような泣き声とあたふたするママの姿のイメージがありますが、赤ちゃんによっては、ママが寂しくなるほどあっさり卒乳する子もいます。
短期間で卒乳を成功させるための事前準備をご紹介します。
これができたら卒乳できるかな?
赤ちゃんが卒乳に向けて準備ができているタイミングかどうかを確認しましょう。全ての項目に当てはまる必要はなく、卒乳ができる頃になっているかチェックする目安として参考にしてみてくださいね。
卒乳準備のタイミング
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おっぱいへの執着が減る。
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おっぱいを飲む回数や量が減る。
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おっぱいを見ても飲もうとしない。
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おっぱいを口にしても吸いつかずに乳首を噛む、引っ張る。
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母乳以外の水分をコップやストローで飲むことができる。
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一日3回離乳食をしっかり食べていて発育に問題がない。
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夜の授乳が減ってきて、授乳がなくても寝ることができる。
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母乳以外の水分をコップやストローで飲むことができる。
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二足で歩くことができ、興味のある物事の方へ自分で移動できる。
ママの体調を整える
卒乳は体力勝負といっても過言ではありません。赤ちゃんがお腹を空かせて離乳食をたくさん食べるためには、体を使った遊びが卒乳を成功させるポイントです。外をお散歩する、好きなDVDや音楽に合わせて一緒にリトミック体操をするのもおすすめです。
おっぱいを欲しがって赤ちゃんが大泣きすること、ももちろん想定しておかないといけません。遊びに付き合う体力的余裕だけではなく、ママに精神的ゆとりがあることが卒乳には欠かせません。ママが体調を崩している時や、気持ちに余裕がない時に卒乳にチャレンジしても、途中で断念してしまう可能性もあります。
卒乳に挑戦しても途中でやめてしまうと、赤ちゃんにとってはおっぱいと引き離された辛い日になってしまいます。ママの体調をしっかり整えましょう。
家族へ協力を依頼する
授乳することを避けるだけでは卒乳へたどり着けません。入浴時に赤ちゃんがママのおっぱいを目にしたら、触りたい、飲みいという気持ちから泣き出すこともあります。
お昼寝や夜の寝かしつけの際に授乳していた子赤ちゃんはおっぱいを飲めないことで大泣きすることも考えておく必要があります。入浴や寝かしつけは、なるべくママ以外の家族にお願いしたほうが赤ちゃんの気持ちも紛れるでしょう。
ママが入浴を一緒にする場合は、乳首を絆創膏で隠す、水着で見えないようにするのもおすすめです。
短期間で卒乳するコツは?
ママと赤ちゃんは一心同体といえるほど、赤ちゃんはママの様子をよく見ています。まだ言葉では上手に話せませんが、ママの小さな変化にも気づきます。
卒乳を決意するママの中には、泣いて欲しがる赤ちゃんの姿を見て大好きなおっぱいをやめることへの罪悪感を持つ方もいますが、卒乳をすることは悪いことではありません。ママが不安に思うと赤ちゃんも不安な気持ちを感じ取ってしまうので、ママは罪悪感ではなく大きな気持ちと根気を持って卒乳に挑んでくださいね。
赤ちゃんに卒乳について説明する
「この日がきたらおっぱいとバイバイするよ」と、赤ちゃんに毎日言い聞かせるのもおすすめです。カレンダーに斜線を引いて印をつける、赤ちゃんにシールを貼らせる等をして卒乳の日を赤ちゃんと一緒にカウントダウンするのもよいですね。
離乳食の量を増やす
食事だけでお腹がいっぱいになれば、自然とおっぱいを飲む回数は減ります。卒乳を決めたら、離乳食の量を増やしていきましょう。
気を付けて!卒乳の失敗例
卒乳はおっぱいを嫌いになるのではなく、目的はおっぱいからの卒業です。短期間で卒乳したいという焦りやから赤ちゃんを叱ってしまうのは避けましょう。
夜泣きを回避するために夜だけ授乳をしているママもいますが、完全に卒乳したい場合には、卒乳までの期間が長引くこともあります。また、おっぱいにからしを塗り驚かせる方法は赤ちゃんにショックを与え兼ねないのでおすすめできません。
おっぱいとバイバイ卒乳時の心のケアについて
大好きなおっぱいとバイバイして、寂しさを感じる子もいます。手をつなぐ、膝に乗せる、ハグをする等スキンシップを多くしましょう。スキンシップを多くすることで幸せホルモンのオキシトシンが分泌され、授乳時のような安心感を得ることが期待できます。
言葉で伝えてあげることも大切です。おっぱいとバイバイしたから、赤ちゃんからお兄さん、お姉さんになったね、すごいね、かっこいいね等のポジティブな言葉を掛けることで、小さな子どもでも卒乳したことを前向きな経験として記憶することができるでしょう。
卒乳に適さない時期
卒乳には適さない、卒乳を避けるべき時期についても知っておきましょう。赤ちゃんの体調や環境が落ち着いている時期に卒乳を考えましょう。
こんな時は卒乳を避けよう
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赤ちゃんが病気などで体調が不安定になっている。
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ママの体調がよくない。
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卒乳することに迷いがある。
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引っ越しなどで環境の変化があった。
母乳はいつまで出るの?卒乳後のおっぱいのケア
母乳は、母乳を出している間はずっと作られます。授乳を止めて卒乳をすれば母乳は止まりますが、授乳の間隔が空くと胸が張って痛いですよね。次第にカチコチに硬くなり乳腺炎を起こしてしまうママもいます。
おっぱいが熱を持っている場合は保冷剤で冷やす、硬くなり痛い時には適度なマッサージをするなどのセルフケアがおすすめです。おっぱいの痛みや熱感等の症状が辛い場合は我慢せずに、出産をした医療機関に相談することをおすすめします。
また授乳後はバストラインが崩れやすいといわれているので、自分に合った下着を選ぶとよいでしょう。
卒乳は焦らないで大丈夫
卒乳に適した時期の目安はありますが一人ひとりタイミングは違いますし、家庭の事情も異なります。赤ちゃんが1歳になったからといって必ず卒乳をする必要もなく、2歳まで授乳を続けることは悪いことではありません。
卒乳に適したタイミングを知る目安の一つに離乳食の進みがありますが、赤ちゃんの離乳食が進んでいても、卒乳がスムーズに進むとは限りません。一人ひとりの体と心の発育の速度は異なりますし、性格もそれぞれです。赤ちゃんに適した時期に卒乳ができるとよいですね。
卒乳は焦らなくても自然とその日を迎える時もありますので焦らなくても大丈夫です。卒乳をする際は、罪悪感を持たずに気持ちにゆとりを持って進めましょう。スキンシップを増やし一緒に楽しく遊ぶ時間を増やしましょう。卒乳前にお気に入りのねんねグッズや入眠儀式を見つけておくのもおすすめです。